「人がいい会社です」「やりがいがあります」。たとえば採用動画でこう紹介されても、応募を考える人には、一日の仕事や一緒に働く姿がまだ見えないことがあります。
「ある一日の仕事を、順番に教えてください」「仕事で迷ったとき、誰にどう相談しましたか」。具体的な場面を聞くと、候補者が働く姿を想像するための材料を集められます。
この記事では、社員インタビューに使える12の質問と、回答を深める追加の聞き方を紹介します。撮影前に質問を選び、必要な補足映像や確認事項まで整理できるようにまとめました。
質問を選ぶ前に、誰の疑問に答えるかを決める
新卒採用なら仕事を覚える過程、中途採用なら担当範囲や経験の活かし方など、知りたいことが変わります。まず募集職種と対象者を書き、その人が応募前に確認したいことを3つほど挙げます。
たとえば「仕事内容が分かりにくい」という課題なら、抽象的な社風の話だけで終わらせず、一日の流れや実際の作業を中心に構成します。以下の質問は、そうした設計のための編集用テンプレートです。
入社のきっかけと、入社後の実感を聞く
- この仕事や会社に関心を持った、最初のきっかけは何でしたか?
「人が良かった」と答えたら、誰のどんな言葉や行動が印象に残ったかを追加で聞きます。 - 入社前に気になっていたことは、入社してどう感じましたか?
思っていた通りだったことと、違ったことの両方を聞ける質問にします。 - 入社後、仕事を覚えるうえで助けになったことは何ですか?
研修の名前だけでなく、どの場面で役立ったかを具体化します。
仕事内容が目に浮かぶ質問をする
- ある一日の仕事を、出勤してから順番に教えてください。
毎日同じでなければ、代表的な一日を例として話してもらいます。 - 今担当している仕事では、どこまでを自分で判断しますか?
一人で進める部分と、周囲と相談する部分を分けて聞きます。 - 最近、工夫したことや難しかったことを一つ教えてください。
状況、考えたこと、実際にしたことの順で聞き、公開できる範囲の話を選びます。
人との関わりと、成長の過程を聞く
- 仕事で迷ったとき、どのように相談していますか?
「相談しやすい」だけで終わらせず、実際の相談の流れを聞きます。 - チームで仕事をするとき、大切にしている行動はありますか?
会議、引き継ぎ、日々の連絡など、普段の行動に落とし込みます。 - 入社した頃と比べて、できるようになったことは何ですか?
変化のきっかけや、周囲から受けた支えを追加で聞きます。
応募を考える人の判断材料を聞く
- この仕事を始める前に、知っておくとよいことは何ですか?
魅力だけでなく、覚えることや難しさも、誤解が生まれない表現で伝えます。 - これから取り組みたい仕事や、身に付けたいことはありますか?
本人の希望と、会社として確定している制度・計画を混同しないようにします。 - 応募を迷っている人へ、ご自身の経験から伝えたいことはありますか?
全社員を代表する断定ではなく、本人の言葉を大切にします。
自然な言葉を引き出す、聞き手の進め方
質問は一度に一つにします。「やりがいと社風と将来について」のように詰め込まず、回答を聞いてから次へ進めます。答えが短い場合は、「それはどんな場面でしたか」「そのとき何をしましたか」と具体化します。
聞きたい答えを先に言って誘導するより、本人が思い出す時間を取ります。話しにくい質問は飛ばして構いません。台本どおりに読み上げてもらう必要がある箇所と、本人の経験を話してもらう箇所も分けます。
撮影前に揃えるもの
- 動画の目的と利用先:採用サイト、説明会、SNSなど。短く切り出す予定も共有します。
- 質問のテーマ:出演者が思い出す準備をできるよう、事前にテーマを渡します。
- 話せない内容:顧客情報、個人情報、非公開の業務内容など、社内で確認します。
- 補足映像の候補:実際の作業、打ち合わせ、道具、職場など。撮影できる範囲を整理します。
- 確認の担当:本人の発言確認と、会社情報の確認を誰が行うかを決めます。
編集では、発言の意味が変わっていないかを確認する
話を短くまとめても、条件や前提を落とすと意味が変わります。「この仕事では」「自分の場合は」といった大切な前提は残します。字幕の誤字、固有名詞、制度の説明も確認しましょう。
映像の雰囲気だけで判断せず、候補者の疑問に答えているかを見直します。インタビューを見たあとに募集要項や職種紹介へ進めるよう、掲載ページの情報も合わせて整理します。
採用動画を、質問づくりから相談する
Musubimeでは、企業向けのインタビューや密着など、動画の企画・構成、撮影、編集について相談できます。出演者や動画の長さが決まる前でも、伝えたい仕事内容と利用先から整理できます。
映像の表現は公開ポートフォリオ、初回の準備は相談時に送る依頼メモと資料・素材の準備をご覧ください。
