「社員の一日を追う動画にしたい」「インタビューの方が準備しやすそう」。採用動画を考え始めると、まず撮り方から選びたくなります。

その前に決めたいのは、応募を考える人に、何がまだ伝わっていないかです。仕事の動きや人との関わりが見えていないなら密着を、判断の理由や入社後の経験を知ってほしいならインタビューを軸にします。

同じ営業職を二つの形式で作る例と、Musubimeの公開実績を使って、伝わる内容と撮影準備の違いを整理します。採用担当者が企画を考えるときにも、社内で撮影・編集するときにも使える選び方です。

同じ営業職でも、知ってほしいことによって構成は変わる

例として「営業職は一人で売り込む仕事だと思われているが、実際には社内の専門担当と相談しながら提案を作る」という採用上の課題を考えます。以下は形式を比較するための架空の企画で、実際の顧客案件ではありません。

密着案:相談しながら提案を作る、その場面を見せる

  1. 打ち合わせ前:担当者が相談事項を整理する様子。机全体の雰囲気だけでなく、何を確認しようとしているかが分かるカットを選ぶ。
  2. 社内打ち合わせ:専門担当に質問し、一緒に考える場面。発言者の顔だけでなく、相手が聞く様子や資料を指す手元も撮る。
  3. 提案の準備:打ち合わせを受けて内容を整える場面。公開できる資料やデモ素材を使い、何が変わったのかを短く補う。
  4. 本人の一言:「どこまで自分で考え、どこから相談したか」を本人の経験として話してもらう。

この案で必要なのは、職場の風景をたくさん撮ることではなく、相談が仕事のどこに入るかを見せられる場面です。撮影日にその場面がなければ、出社・パソコン作業・退社を並べても、伝えたかった協働は見えません。

インタビュー案:一つの経験をたどり、相談の理由を聞く

実際の打ち合わせを撮れない場合は、本人が経験した出来事を順に聞く案があります。「チームワークはよいですか」という質問だけでは、仕事の中身に届きにくいため、次のように掘り下げます。

  • 最近の提案で、自分だけでは判断できなかったことは何でしたか。
  • 誰に、どんな情報を持って相談しましたか。
  • その相談を受けて、提案の何を変えましたか。
  • 入社直後の自分なら、どこで困っていたと思いますか。

回答に合わせ、公開できる仕事風景や道具の映像を補います。本人がしていない経験を台本で作ったり、一般的な会社紹介の言葉に置き換えたりしないことが大切です。

二つの形式を組み合わせる場合も、映像で分かることを言葉で繰り返す必要はありません。打ち合わせの映像では人との関わりを、本人の言葉では相談した理由を伝えると、役割が分かれます。

密着を選ぶ前に、「その日、何を撮れるか」を確認する

比較表は、画面が狭い場合は左右にスクロールしてご覧ください。

確認すること 密着を軸にできる条件 インタビューを軸に考えたい条件
見せたい仕事 伝えたい作業や連携の場面を撮影できる 考え方や経験の背景を聞くことが中心になる
公開できる範囲 場所・人物・資料の撮影と公開を確認できる 顧客先や画面を出せず、映像だけでは説明できない
撮影日の調整 必要な仕事が行われる日時に合わせられる 本人が話す時間と補足映像の撮影時間を確保する方が現実的
候補者の疑問 一日の動き、仕事の範囲、周囲との関わりを知りたい 入社後の変化、難しさ、仕事で大切にすることを知りたい

密着でも、仕事の一日すべてを撮るとは限りません。必要な場面を決め、その時間帯に撮影を組めるか確認します。逆に、インタビューだから短時間・低費用になるとも限りません。出演人数、場所、質問の準備、補足映像の量によって必要な作業は変わります。

普段の業務を再現して撮る場合は、再現であることが分かる表現にします。業務を中断させたり、実際にはない働き方を演じてもらったりしてまで密着形式に合わせる必要はありません。

公開実績を見るときは、候補者の疑問に答えているかを見る

Musubimeの公式サイトでは、以下の動画を公開実績として掲載しています。どちらも公開ページに記載している担当範囲は「編集」です。

NTT西日本様
セールス・SE職の一日

公式の掲載説明では、顧客訪問や打ち合わせを、時刻表示とインタビューでつなぐ密着動画として紹介しています。

見るポイント:「誰と関わる仕事か」「一日のどこにその仕事があるか」を、自社の候補者にも伝えたいか。

セールス・SE職の一日を見る ↗

東京とんかつ がぶう
採用動画

公式の掲載説明では、職場の様子とスタッフの言葉から、働く姿をイメージできる動画として紹介しています。

見るポイント:「どんな人と、どんな場所で働くか」を、風景と本人の言葉でどう補いたいか。

採用動画を見る ↗

好きな雰囲気の動画を選ぶだけでなく、「この場面があると、自社の仕事内容も伝わりそう」と思う箇所をメモしてください。相談時には、その場面と募集職種を一緒に伝えると、必要な撮影や編集を検討しやすくなります。実績は公式の制作実績一覧でも確認できます。

依頼する前に、撮影と編集のどちらから必要かを分ける

Musubimeでは、企画・撮影・編集を含む動画制作と、撮影済み素材の編集を相談できます。手元に素材がある場合も、必要な場面と声が収録されているかを確認してから依頼範囲を決めます。

  • 何を伝えるかから相談したい:募集職種、候補者に聞かれること、採用ページを伝え、構成・質問・撮影から見積もりを依頼する。
  • 社内で撮影する予定:質問への回答に加え、どの仕事風景を撮る必要があるかを、編集前に確認する。
  • 撮影済み:素材の長さ、音声の状態、撮れている場面、公開できない箇所を伝え、追加撮影の必要性を相談する。

撮影を含む制作は個別見積もりです。出演人数、場所の数、移動、撮影できる時間、必要な補足映像、納品する動画の種類を伝えてください。見積もりでは、構成・質問づくり・撮影・編集・修正のどこまで含むかを揃えて確認します。

2026年9月22日、公式の料金・プランで対応範囲を確認。撮影を含む制作に、素材支給の編集料金をそのまま当てはめることはできません。

撮影前に揃えたいのは、台詞よりも「撮れる場面」

最初の企画メモは、次の程度から始められます。空欄を埋めるために決め切らず、未定の点は相談事項として残してください。

募集職種:中途採用の法人営業
伝わっていないこと:一人で完結する仕事ではなく、専門担当と相談して提案を作ること
撮れそうな場面:社内打ち合わせ、提案準備。顧客先は撮影不可
本人に聞きたいこと:相談した経験と、その後に提案をどう変えたか
使う場所:採用ページ。短い紹介版も必要か相談したい
依頼したいこと:密着とインタビューの組み合わせ、質問づくり、撮影・編集
希望時期・予算:○月公開希望、予算は相談したい

この例なら、顧客訪問を無理に撮る必要はありません。社内で相談する場面と本人の具体的な経験で、候補者の疑問に答えられるかを検討できます。制作を依頼する前に、完成イメージを一人で固めなくても大丈夫です。

撮影が決まったら、出演者・場所・映り込む資料の公開範囲と、発言の事実確認をする担当者を揃えます。質問の準備には仕事が伝わる12の質問、社内撮影にはインタビュー音声の確認項目も使えます。

募集職種と撮れそうな場面を相談する

募集職種と、候補者に伝えたいことを分かる範囲でお知らせください。密着かインタビューかは、その内容と撮影できる条件をもとに検討できます。

2026年9月22日改稿:同じ職種で比較する構成例、公開実績と担当範囲、撮影条件、依頼・見積もりの確認点を追加しました。